2025.03.14
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尺貫法と家づくり
みなさま こんにちは。
昨日の春めいてとても暖かな日もあればつい先週は雪が降ったりととても寒暖差が激しい毎日ですね。先日は某メディアにて、3月は『7K』に注意!なんて言ってました。花粉、黄砂、寒暖差、気圧差、強風、雷、寒の戻りだそうです。注意しても避けられないものばかりなのでよっぽどの注意が必要です。みなさま本当にお気を付けください。
さて、本日の話は尺、貫という古来の単位と家づくりについてです。

西洋で現在でも使用されているヤード、ポンドと感覚的には同じものです。もはや全部センチ、キロに統一してくれといいつつゴルフではしっかり残り〇〇ヤードと言ってしまいます。期限は中国とされていて、古くは当時の尺で法隆寺も建てられているそうです。
現在の日本でも尺、寸といって単位の長さは特に家づくりにおいては現役バリバリの単位です。一番馴染みが深いのは畳の〇帖(畳)というサイズでしょう。
1尺 = 10寸 = 10/33m ≒0.30303003m
10尺 = 1丈
1間(けん) = 6尺
1町 = 60間 = 360尺
1里 = 36町
と続いていきます。畳は縦横 6尺×3尺 となっております。母を訪ねて3000里ということは11,781キロ。千里の道も一歩からというと3927キロの道のりも一歩からということです。
少し話は逸れましたが、現代の家づくりにおいてもその多くが尺という単位(モジュール)で制作を行ってます。そして建築資材などもそのサイズに合わせたものがまだまだ主流となっており、大手ハウスメーカーでもメーターモジュールではなく、尺モジュールを採用しています。
メリットでもあり、デメリットでもありますが、メーターモジュールの単位は1メールに対し、尺モジュールは3尺(910㎝)となり、少し小さくなるということです。メートルでも0.5や0.25などで刻むこともできなくはないのですが、間取りを作る上で非常に複雑になりやすいのでせいぜい0.5刻みになります。尺については3尺で取りつつも1尺という3等分の最小単位があるので組み合わせも楽になります。
両モジュールのもっとも代表的はモノは廊下とトイレです。主に廊下は1mもしくは3尺の幅になります(実際には壁などがあるのでそれぞれ870㎝もしくは780㎝となります。)。間取りを作る際にはグリットという四角を基準に作成します。

これを基準に作成していくと居室の大きさも少しづつ大きくなっていきます。広くとれていいのではと思ってしまうのですが、同じ間取りで作成すると20%程度広くなり、建築費でも10%から20%上がるといわれています。つまり大きな家になってしまうのです。土地も広いし建築費も問題ないという方はいいのですが、少しでも建築費を抑えたい方には少々難儀なこととなってしまうのです。ほとんどの建築会社はどちらか一方のみを採用しているので気になる方は最初に確認した方がいいかもしれません。言い換えると尺モジュールの方が少し狭くなる分、間取り作成に小回りが利くということになります。建築面積が同じでもちょっとした収納などは隙間に作れそうですし、和室が欲しい場合はぴったりフィットするのは尺モジュールとなります。
先のグリットで作成してくと四角い部屋がメーターでは4㎡、尺では約3.3㎡となってきます。単純計算で同じ全体の建築面積に色々な部屋を作ろうとするとメーターではひとつひとつの部屋が大きく、尺では狭い分部屋の数がつくりやすい、という特徴になってくるのです。
この特徴を踏まえた上で好みを選ぶ必要が出てきます。こんなところからも建築会社選びができるといっても過言ではありませんね。
いかがでしたでしょうか。この話をしだすととても長くなりやすいのですが、わかりやすさメインでこれでもだいぶ短くしてみました。
狭い方が広くとれる、なんてちょっと皮肉なお話ですね。
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