2025.02.21
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耐震等級について
みなさま こんにちは。
北風が冷たい日が続いております。何か飛ばされたり破壊されたりはしていませんか?私は親知らずを抜いて日々謎の頭痛と戦うことで寒さを忘れるようにしています。

ここまで北風が続いて、寒い日もまた気象環境が変わってきているということなのかと心配になります。丈夫な家をつくっていれば問題はないのですが、仮に風による被害が続くと新たな基準が策定されるなんてことも起こるのかもしれません。
地震がその典型的な例です。先日も南海トラフの新たな見解を今年3月までに発表する!という発表がありました。
地震と建築物及び建築基準法は同じ動きをしています。地震が発生し、法律が上書きされ、さらに大きな地震が発生しそれを想定した内容に変わっていくという流れです。例外は耐震偽装事件くらいです。
その耐震は大きく3段階に分かれています。これは木造だからとか鉄骨ではとか骨組みの素材は関係ないものになります。
耐震等級1
・建築基準法で定められた最低限の耐震性能を満たす水準
・震度5程度では損傷はなく、震度7程度(阪神淡路や熊本地震クラスの揺れ)では倒壊、崩壊しない
・2000年以降に建らてた建物はこれに準じている
というものです。
耐震等級2以上を取得する場合はさらに壁や床、屋根や梁部分や基礎の強化が必要になります。さらにその構造に対する計算も必要になります。この計算にも種類があり、
・仕様計算:建築基準法。最低限の簡易計算。
・性能表示計算:品格法。長期優良住宅ではこれが必要。
・許容応力度計算:3階建て以上ではこれは必須。
となっています。計算する項目が多い許容応力度計算による耐震等級3がもっとも構造上安全と言えます。
耐震等級2
・耐震等級の1.25倍の強度
・長期優良住宅では必須条件
・避難所と指定される学校などの公共施設は等級2以上の強度が必要
耐震等級3
・耐震等級1の1.5倍の強度
・震度7が立て続けに2度あった熊本地震でもこの等級の家は耐えていた。
・災害時の救援活動や災害復興の拠点となる消防署や警察署の多くは等級3
耐震等級が上がるにつれて建築コストはどうしても上がりますが、地震保険が割引になる制度もあるのでコスト面だけなら総合的な判断は必要になります。ですが、コスト以上の価値も持っているのが地震に強い家です。その強度がもっとも発揮されるのが安全面です。南海トラフ地震の発生確率は10年以内が30%程度、30年以内に80%、50年以内では90%程度の確率といわれています。南海トラフ以外にも発生する可能性はあり、実際に24年能登、16年熊本、11年東日本と15年で3度起きています。
発生地との距離があったり、実被害がないとついおろそかにしてしまいがちかもしれません。防災グッズを準備するところからはじめるということでもよいことだと思います。2000年前に建てられた方なら耐震改修工事も可能かもしれません。
家づくりにとって耐震だけが重要ということではありませんが、家族に万が一が起こってからでは家を建てる本来の目的が見失われかねません。一緒に検討させていただけると幸いです。
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